黒留袖と黒紋付、ふたつの着物の見分け方と用途の違いとは?

黒留袖と黒紋付は、どちらも黒地で紋付きですが、どこに違いがあるのでしょうか。

また、黒留袖と黒紋付は、それぞれどんな用途に着たらいいのでしょうか。

見た目がよく似ているこのふたつの着物の特徴と、用途の違いについてまとめました。

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黒留袖と黒紋付、ふたつの着物の見た目の違いと見分け方とは

黒留袖と黒紋付のそれぞれの特徴と、見た目の違いは次のようになります。

黒留袖の特徴

黒留袖は、黒地の着物で、腰から裾にかけて華やかな模様が入っているのが特徴です。

比翼仕立てといって、下にもう一枚着物を着ているように見えるように、衿、袖、裾に比翼と呼ばれる白い布が付いています。

紋は五つ紋が入り、既婚女性の第一礼装として着る着物です。

黒紋付の特徴

黒紋付は、模様の無い黒無地の着物で、五つ紋が入っているもののことを言います。

仕立ては、正式には比翼仕立てですが、比翼の無いものもあります。

黒留袖と同じように女性の第一礼装ですが、未婚の女性も着ることができます。

見た目の違い

腰から下の部分に模様が入っているのが黒留袖、模様がいっさい入っていないのが黒紋付です。

また、黒紋付は、羽二重か縮緬を使っていることが多いです。

黒留袖と黒紋付、ふたつの着物の礼装としての用途の違いとは

黒留袖と黒紋付は、どちらも礼装として着る着物ですが、用途が少し違います。

黒留袖の用途

黒留袖は、主に親族の結婚式に着る着物です。

新郎新婦の母や叔母、既婚の姉妹など、結婚式を挙げる本人と続柄が近い人たちが礼装として着ます。

黒紋付の用途

黒紋付は、合わせる帯や小物によって、慶弔両方に使えます。

喪服用の黒の袋帯に、黒の帯締め帯揚げ、黒の草履とバッグを合わせれば、喪服として葬儀や法事に着られます。

格の高い袋帯に、白の帯揚げ帯締めを合わせれば、黒留袖と同じように親族の結婚式にも着ることができます。

また、好きな色の袴と合わせて、学生や先生が卒業式に着ることもあります。

黒留袖と黒紋付、ふたつの着物の見分け方と用途の違いのまとめ

黒留袖の特徴

・黒留袖は、黒地に華やかな裾模様、比翼仕立て、五つ紋付きが特徴の着物。

黒紋付の特徴

・黒紋付は、模様の無い黒無地の着物で、五つ紋付き、比翼はあるものと無いものがある。

黒留袖と黒紋付の見た目の違い

・腰から下の部分に模様が入っているのが黒留袖、模様がいっさい入っていないのが黒紋付。

黒留袖の用途

・主な用途は親族の結婚式で、新郎新婦の母や叔母、既婚の姉妹など、結婚式を挙げる本人と続柄が近い人たちが礼装として着る。

黒紋付の用途

・黒紋付は礼装として、合わせる帯や小物によって慶弔両方に使える。

・服用の黒の袋帯に、黒の帯締め帯揚げ、黒の草履とバッグを合わせれば、喪服として葬儀や法事に着られる。

・格の高い袋帯に、白の帯揚げ帯締めを合わせて親族の結婚式に、袴と合わせれば卒業式にも着られる。

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