母親から受け継いだ黒紋付があるけれども、どんな時に着たらいいのか、用途が分からないという人も多いようです。
黒紋付の着物は、格式の高い着物ですが、実際にはどんな場所に着て行ったらいいのでしょうか。
黒紋付とはどんな着物なのかとその用途、TPOに合わせたコーディネートについてまとめました。
目次
黒紋付とはどんな着物?お祝いの席にも着ることができる?
黒紋付とはどういう着物のことを言うのかと、どんな用途に使えるのかについては、次のようになります。
黒紋付とは
黒紋付きとは、柄の無い黒の無地の着物に、染め抜きの五つ紋を入れたもののことを言います。
生地は縮緬や羽二重が一般的で、留袖と同じように、比翼仕立てになっているものもあります。
女性の第一礼装で、未婚、既婚を問わずに着ることができる着物です。
黒紋付の用途は?
黒紋付は、現在は喪服として着られることが多いですが、本来は、礼装としてお祝いごとにも使える着物です。
第一礼装ですので、親族の葬儀や結婚式などの、礼装を求められる場合に着るものです。
また、芸事の授賞式や学校の卒業式などにも、袴と合わせて着られることがあります。
黒紋付の用途、葬儀やお祝いの席で着る場合のコーディネートは?
黒紋付は、合わせる帯や小物によって、色々な用途で着ることができる便利な着物です。
主に次の用途で使われることが多く、その場合のコーディネートもあわせて紹介します。
葬儀の場合
喪服として黒紋付を着る場合には、帯は喪服用の黒の袋帯を締めます。
帯締め、帯揚げ、草履、バッグなどの小物もすべて黒で揃え、長襦袢は白の無地か、蓮などの喪服用の透かしが入っているものを着ます。
卒業式
学生の卒業式には、好きな色の袴と合わせて着ることができます。
下帯やバッグなどの色も基本的には自由にコーディネートできますが、草履は普段着用ではなく、踵の高いものを履きましょう。
結婚式
今ではあまり見られませんが、昔は結婚式にも親族が黒紋付を着ることがありました。
結婚式に出る場合には、留袖と同じように、金銀の箔押しや錦のような豪華な帯を合わせます。
長襦袢、帯揚げ、帯締めは白、草履やバッグなどもすべて、黒留袖と同じ礼装用のものを使います。
黒紋付の用途は喪服だけ?使い道やコーディネートのまとめ
黒紋付とは
・柄の無い黒の無地の着物に、染め抜きの五つ紋を入れたもののことを言い、留袖のように比翼仕立てになっているものもある。
・女性の第一礼装で、未婚、既婚を問わずに着ることができる。
黒紋付の用途は?
・第一礼装として、親族の葬儀や結婚式などの、礼装を求められる場合に着る。
・芸事の授賞式や学校の卒業式などにも、袴と合わせて着られることがある。
用途別のコーディネート
葬儀
・帯は喪服用の黒の袋帯を締め、帯締め、帯揚げ、草履、バッグなどの小物もすべて黒、長襦袢は白の無地か喪服用の透かし柄。
卒業式
・好きな色の袴と合わせて着ることができ、下帯やバッグの色も自由で良く、草履は踵の高いものを履く。
結婚式
・結婚式に出る場合には、留袖と同じように、金銀の箔押しや錦のような豪華な帯を合わせる。
・長襦袢、帯揚げ、帯締めは白、草履やバッグなどもすべて、黒留袖と同じ礼装用のものを使う。