留袖は、結婚している女性の第一礼装とされていて、結婚式などで新郎新婦の母や親族が着る着物です。
留袖は裾模様に特徴のある着物ですが、その柄には色々な種類があり、模様の入り方も多少の違いがあります。
60代の女性が、子供や親族の結婚式で着るのにふさわしい留袖の柄には、どんなものがあるのかについてまとめました。
目次
60代にお勧めの留袖、裾模様の入り方で選ぶ2つの基本
裾模様の位置や入り方から選ぶ
留袖には、帯より下の位置に豪華な裾模様が入っているのが特徴ですが、留袖によって柄の位置や入り方に多少の違いがあります。
例えば、江戸褄模様と呼ばれる模様の入り方では、主に上前と下前の褄の部分に柄が付けてあって、全体的に低い位置に控えめに模様付けされています。
一方、後掛かり模様と呼ばれるものは、上前の高い位置から低い位置に向かって斜めに柄が入り、後ろ身ごろにも柄が入っていて豪華です。
江戸褄でも、わりと高い位置に柄の入っているものもあり、どの模様なら60代にふさわしいと一概には言えません。
しかし、一般的には、若い人は高い位置まで柄の入った留袖を、年齢が上がるにしたがって柄の位置が低い留袖を着る傾向にあります。
柄の位置があまり高くない方が、年齢相応に落ち着いて見えますし、新郎新婦の身内としては控えめな装いが好まれるようです。
体格にも配慮して選ぶ
留袖にかかわらず、60代の人が着物の柄を選ぶ時には、体形にも配慮するのを忘れないようにします。
背の低い人が大きな柄を選ぶと、余計に背が低く、全体的につまって見えます。
ですので、留袖の裾模様も、背の低い方はあまり高い位置まで柄がないものの方がバランスよく着られます。
反対に、背が高い人は、ある程度裾模様が大きく出たものの方が似合います。
60代にお勧めの留袖、柄選びの基本
留袖はお目出度い場で着る着物ですので、裾模様にも吉祥模様などのお目出度い柄が使われています。
例えば、松竹梅、四君子、宝づくし、鶴丸、雁行などの縁起の良い古典の柄です。
60代が着る留袖では、そういった昔から使われてきた古典的な柄で、色味があまり派手でないものがお勧めです。
特に新郎新婦の母として着る場合には、古典的で控えめな柄の方が、来賓を迎える立場としてはふさわしいと言えます。
ユリや薔薇の花が入ったモダンな印象のものや、赤やピンクの色味が目立つようなものは若い人向けのものが多く、60代では避けた方が無難でしょう。
華やかに装いたい場合には、色が派手なものよりも、金糸や銀糸の刺繍や金銀の箔押しをした格調高いものの方が品良く豪華に見えます。
留袖で60代にお勧めの柄とは?失敗しない柄選びのまとめ
60代の留袖、裾模様の入り方で選ぶ時の基本
・留袖の裾模様も、留袖によって柄の位置や入り方に違いがある。
・一般的には、若い人は高い位置まで柄の入った留袖を、年齢が上がるにしたがって柄の位置が低い留袖を着る傾向にある。
・身長の低い人は柄も控えめ、高い人は大きめの方がバランス良く着られる。
60代の留袖、柄を選ぶ時の基本
・吉祥模様などの昔から使われてきた古典的な柄で、色味があまり派手でないものがお勧め。
・モダンな印象のものや、赤やピンクの色味が目立つようなものは避ける。
・色が派手なものよりも、金糸や銀糸の刺繍や金銀の箔押しをした格調高いものがふさわしい。