着物のたたみ方。羽織の正しいたたみ方と男女の違い

羽織は着物の上に着る上着のようなものですが、室内でも着られる点がコートや道行と違います。

また、男性の礼装に羽織は欠かせないものであり、いつでも着られるように、きちんと管理しておく必要があります。

羽織の正しいたたみ方と、男女での羽織の違いについてまとめました。

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羽織の正しいたたみ方と注意点

取り外せる羽織紐は、羽織と一緒にしまうと変な癖がついてしまう恐れがあるので、必ず外して別に保管します。

羽織の正しいたたみ方は次の通りです。

①自分の左手側に羽織の裾がくるように横向きにし、左右の前身ごろは脇線で折って、後ろ身ごろの上に重ねる。

②両脇のマチの部分を半分に折り、脇線を整える。

③衿の後ろ部分を内側に倒して折り、左右の衿は外側に開くように折る。

④③で外側に開いた左右の衿どうしを重ね、両袖も重ねるようにして身ごろを縦半分に折る。

⑤左袖を身ごろに重ねるように折り返し、羽織をひっくり返して、右袖も身ごろに重ねる。

以上のたたみ方でたとう紙に入る大きさになりますが、収納場所によっては丈を半分に折っても良く、その場合は袖を折らないように注意します。

紋付の羽織は、紋の部分に和紙を当ててたとう紙に包み、防虫剤は羽織に直接触れないようにします。

男女の羽織ともに同じたたみ方をしますが、茶羽織のようにマチの無い羽織は②は省略します。

男物と女物、羽織の役割の違いとは

男の着物姿では、五つ紋や三つ紋の入った羽織は礼装・準礼装に欠かせないものです。

また、普段着でも、外出の時にはお召しや紬の羽織を着る場合が多くあります。

女の羽織は基本的に普段着として着るもので、小紋や紬などの普段着の着物に合わせます。

例外として、黒無地の紋付は略式礼装として法事などに、同じく紋付の絵羽羽織は卒業式などに着ることができます。

洋服に例えれば、羽織はジャケットようなもので、室内で着ていても良いものとされています。

羽織は元々男だけが着るものだったのですが、江戸時代に芸者衆の間でお洒落として羽織を着ることが流行り、明治以降に一般女性も着るようになりました。

女が羽織を着ることについて、江戸幕府は禁止令を出しますが、明治時代になってこの禁止令が廃止になったのをきっかけに広まったと言われています。

羽織の正しいたたみ方と男女の違いまとめ

羽織の正しいたたみ方と注意点

・取り外せる羽織紐は、変なクセが付いてしまわないように、必ず外して羽織とは別に保管する。

・羽織をたたむ時には、特に羽織のマチや衿の始末を丁寧にする。

・収納の都合で丈を折る時には、袖を折らないように気を付ける。

・紋付の羽織は、紋の部分に和紙を当ててたとう紙に包む。

男女の羽織の役割の違い

・男の着物姿では、五つ紋や三つ紋の入った羽織は礼装・準礼装に欠かせない。

・女の羽織は、基本的には普段着として着るものななので、小紋や紬などの普段着の着物に合わせる。

・洋服に例えると羽織はジャケットようなもので、男女ともに室内で着ていても良い

・羽織は元々男だけが着るものだったが、江戸時代に芸者衆の間で羽織を着ることが流行り、明治以降に一般女性も着るようになった。

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