留袖は、既婚の女性が親族の結婚式などで着る着物で、一番格式が高い着物です。
前身ごろに入った裾模様が特徴的な着物ですが、裾模様の入り方によって、いくつかの種類に分けられます。
そのなかでも、江戸褄と呼ばれる留袖の模様の特徴やお勧めの年代、どんな体形の人に似合うのかについてまとめました。
主な留袖の種類と江戸褄模様の特徴
留袖の裾模様には様々なものがありますが、代表的なものは、江戸褄模様、腰高模様、後掛かり模様の3つです。
どの裾模様でも着物の格式には影響しませんが、裾模様の華やかさの印象が違います。
江戸褄模様は、上前身ごろと下前身ごろの褄下(裾に近い部分)に模様がある留袖のことを言います。
後掛かり模様は、江戸褄模様に加えて後ろ身ごろの裾にも模様を入れたもの、腰高模様は腰の高さまで模様がついている留袖です。
江戸褄模様は留袖の代表格で、一般的で多く着られてきた留袖ですが、現代では華やかさのある腰高模様や後掛かり模様が好まれる傾向にあります。
江戸褄模様は古典的で落ち着いたイメージの留袖ですので、花嫁花婿の母親といった、あまり派手にしたくない場合に着ることが多いようです。
江戸褄模様が似合う年代や体形の人は?
江戸褄模様が合う年代
江戸褄模様は、腰高模様などに比べて裾模様の入る部分が少なく、若い人では地味な印象になります。
柄も今風のモダンなものよりも、昔からある古典的な柄が多く、そういった点でも若い人にはあまり向きません。
華やかすぎないぶん落ち着いたイメージがありますので、50代以降の年配者や、花嫁の母などの控えめにしたい人に向いています。
江戸褄模様が似合う体形
どんな着物でも、背が低い人が大きな柄の着物を着ると、余計に背が小さく見えます。
江戸褄模様は褄部分に模様が入っているので、小柄で腰高模様などが似合わない人にお勧めの留袖です。
若い方で地味すぎるように思う時には、帯を華やかなものにしてバランスを取るといいでしょう。
留袖の江戸褄、模様の特徴とお勧めの年齢や体形まとめ
主な留袖の種類と江戸褄模様の特徴
・留袖には裾模様の特徴によって様々な種類があり、江戸褄模様、腰高模様、後掛かり模様などが一般的。
・江戸褄模様は、上前身ごろと下前身ごろの褄下(裾に近い部分)に模様がある。
・江戸褄模様は留袖の代表格で多く着られてきたが、現代では華やかさのある腰高模様や後掛かり模様が好まれる傾向にある。
江戸褄模様が似合う年代や体形の人は?
・江戸褄模様は、腰高模様などに比べて裾模様の入る部分が少なく、華やかさに欠けるのであまり若い人には向かない。
・古典的で落ち着いたイメージなので、50代以降の年配者や、花嫁の母などに向く。
・裾模様が低い位置にあるので、小柄で腰高模様などが似合わない人にお勧め。
・若い人が着る場合は、帯を派手にすると地味になり過ぎずに着られる。