着物を綺麗に着付けるには、やはり練習して数をこなすのが一番ですが、不慣れであっても着物姿を美しく見せるコツはあります。
初心者でも、いくつかのポイントを注意して着付けるだけで、着物姿はグンと美しく見えるようになります。
着物美人を目指すために、着付けの時に気を付けたい3つのポイントと、美しく見せる着付けのコツについてまとめました。
目次
初心者が失敗しやすい、着付けで気を配るべき3つのポイント
次にあげる3つのポイントは、着物姿を見た時に目につく部分でありながら、着付けに不慣れな人が見落としがちな箇所です。
目立つ部分ですので、この3ポイントをおさえるだけでも、着物姿の全体的な印象が良くなります。
着物美人はここで決まる「襟の抜き」
着物を着た時に襟の後ろをどのくらい抜く(開ける)かは、年齢にもよりますが、一般的には拳一つ分と言われています。
着付けの初心者は襟が上手く抜けずに詰まってしまいがちなので、注意が必要です。
自分では見えにくい部分ですが、襟がちょうどいい具合に抜けていると着物姿も垢抜けて見え、全体的に美しい印象になります。
歩く姿も美しく「裾の長さ」
着物の裾は、普段着でもくるぶしにかかるくらい、礼装などはより長めに着るのが一般的です。
裾が短すぎると、歩いた時に足袋より上の脛が見えてしまい、あまり見た目がよくありません。
着付けに不慣れな人は裾が短くなりやすいので、裾を合わせる時には注意が必要です。
最後の仕上げ「帯揚げ」
帯揚げを綺麗にたたまずに、シワだらけで帯に押し込んでいるような人を時々見かけます。
見える部分は少ないですが、着物姿の最後の仕上げ部分でもあり、帯揚げが綺麗に整っていると着付けも上手に見えます。
丁寧に扱うことを心掛ければ初心者でも難しくない部分ですので、シワにならないように軽く結んで整えます。
3つのポイントを綺麗に着付けるためのコツとは
ちょっとしたコツを覚えることで、上記のポイントをおさえた綺麗な着付けをすることができます。
襟の抜き方のコツ
まずは長襦袢を着た時に、首の後ろに拳をあて、拳一つ分の空間が開いているかきちんと確認します。
着付けに慣れない人は、長襦袢の時には拳一つ分きちんと襟が抜けていても、着物を着るうちに襟が詰まってきてしまうことが多いものです。
そういった場合には、襦袢を着る時点でさらに指一本分くらい多めに襟を抜いておくと、最終的にちょうどいい襟の抜き加減に仕上がります。
裾あわせのコツ
自分で見下ろすようにして裾の長さを決めると、姿勢が前かがみになる分裾が短くなってしまうので、裾あわせの時は姿勢を真っ直ぐに保つ事ように心がけます。
慣れると見なくても裾が足元に触れる感覚で長さを合わせられるようになりますが、初めのうちは難しいので、姿見の前で姿勢を正して確認するといいでしょう。
また、腰ひもを縛ると裾がいくらか上がってしまうので、その分を考えてベストの位置よりもほんの少し長めに合わせます。
帯揚げをシワにしないコツ
最後の仕上げの帯揚げですが、綺麗に結ぶコツは、「片側ずつ扱う」「綺麗に畳む」「強く結ばない」の3つです。
お太鼓の枕に近い方から帯揚げを一旦広げ、適当な幅になるように四つ折り程度に綺麗に畳みます。
片側を畳んだら、着物クリップや洗濯ばさみで帯にバラけないように仮止めしておき、逆側も同様に畳みます。
畳んだ左右を中心で軽く結びますが、結んだ時に下になった方の帯揚げを少し下に向かって引くと、シワが隠れて綺麗な結び目ができます。
着物の着付け、3つのポイントをおさえて着物美人まとめ
着物姿を綺麗に見せるのに大切なポイントと、綺麗に着るためのコツ
・襟の抜き
拳一つ分開けるのが美しく見える基本。
着付け中に詰まってくるので、襦袢を着た時にはプラス指一本分の余裕を開ける。
・裾の長さ
裾あわせの時に前かがみにならない、姿勢を真っ直ぐに心掛ける。
腰ひもを結ぶ分上にあがるので、ベストの長さより気持ち長めに合わせる。
・帯揚げ
片側ずつ丁寧に畳み、先に畳んだ側は着物クリップなどで帯に仮止めしておくとやりやすい。
帯揚げは強く結ぶ必要はないので、結び目がシワにならないように、軽く結ぶ。