着物の衿合わせで気を付けることと間違えない覚え方とは

着物を自分で着られる人でも、久しぶりに着る時などは、左右の衿のどちらを下にするのか分からなくなることがあります。

洋服と違って着物の衿合わせは男女ともに同じで、逆に合わせると死者の着方になり、縁起が悪いといわれています。

また、衿合わせの部分は顔に近いため、合わせる角度や半襟の出し加減を体形や年齢に合わせて調節すると、より綺麗に見せることができます。

衿合わせを間違えないための覚え方と、綺麗に見える衿合わせのコツについてまとめました。

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こうすれば間違えない、正しい衿合わせの覚え方

着物の衿合わせで左右を間違わないためには、次のような衿合わせのルールと、出来上がりの時の確認の仕方を覚えておくと役に立ちます。

自分で着る時

自分で着物を着る場合の間違わない衿合わせの覚え方です。

着物を羽織って袖を通した時に、自分の右手側にある前身ごろを下前(したまえ)、左手側を上前(うわまえ)といいます。

衿合わせの時は、この名の通り、下前である右手で持つ方の身ごろが下になるように合わせます。

ですので、自分で着る時には「右手に持つ方が下、左手が上」と覚えておくと間違えません。

正しく着られた時には、左側の衿が上に出るため、利き手である右手が胸元に入れやすい衿の形になります。

人に着付ける時

人に着付ける時には、着せる人に向かい合っているので、自分で着る時とは逆に下前を左手で持つことになります。

ですので、人に着付ける時には「左手で持つ方が下」と覚えておきます。

正しく着られた時には、着せた人と向かい合った時に、衿の合わせが小文字の「y」の字になります。

着物の衿合わせ、綺麗に見せるために気を付けること

どんな体形や年代の方でも、衿の左右の合わせ方に違いはありませんが、体形や年齢によって似合う角度や半襟の出し加減が違ってきます。

基本は、若い人の衿合わせは浅い角度でしっかりと合わせ、年齢が高くなるにしたがって衿合わせのⅤ字の角度を深く細めにします。

体形別の似合う衿合わせは次のようになります。

ふくよかな体形

首が太く見えがちなふくよかな体形の人は、衿合わせの角度を深くすることで首元をスッキリ見せることができます。

合わせ方が緩いとだらしない印象になってしまうので、Ⅴ字の角度を深くキッチリと合わせるようにします。

半襟は、首の短い人は細めに、長い人は多めに出すとバランスよく綺麗に見えます。

ほっそりした体形

ほっそりとした体形の人は、細い首が目立ってしまうと全体的に貧相な印象を与えてしまいます。

衿合わせのⅤ字が深すぎると首元が強調されるため、浅い角度でふっくらと合わせるようにします。

半襟は細目に出したほうが、首の細さが目立ちません。

着物の衿合わせで気を付けることと、間違えない覚え方

自分で着る時

・着物を羽織って袖を通した時に、右手に持つ方の前身ごろを下にするので「右手で持つ方が下」と覚えておく。

・正しく着られた時には、右手が胸元に入れやすい衿合わせになる。

人に着付ける時

・着せる人に向かい合っているので、自分で着る時とは逆になる。

・正しく着られた時には、着せた人と向かい合った時に、衿の合わせが小文字の「y」の字になる。

綺麗に見える衿合わせのコツ

・基本的には、若い人の衿合わせは浅い角度でしっかりと合わせ、年齢が高くなるにしたがって衿合わせのⅤ字の角度を深く細めにする。

・ふくよかな体形の人は、衿合わせの角度を深くしキッチリと合わせる。

・半襟は、首の短い人は細めに、長い人は多めに出す。

・ほっそりした体形の人は、Ⅴ字が深すぎると首の細さが強調されるため、浅い角度でふっくらと合わせる。

・首の細い人は、半襟は細めに出す。

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