自分の振袖を親戚や友人に貸したり、着付けをしてもらう会場に事前に持っていかなければならない場合は、どうしたらいいのでしょうか。
自分で持っていくのがベストですが、出来ない場合には、宅配便で送ることもできます。
振袖を宅配便で送る時の注意点と、破損を防ぐ安全な送り方についてまとめました。
目次
振袖の送り方、宅配便で送っても大丈夫?
振袖は高価なものですので、宅配便で送れるのか疑問に思う方もいるかもしれませんが、実は呉服屋さんでも顧客に着物を送る必要がある時には宅配便を利用しています。
ですので、宅配業者にとって着物や帯といった呉服を扱うのはそれほど珍しい事ではなく、普通に請け負ってくれます。
ただし、高価だからと言って特別扱いは無く、他の荷物と同じように扱われるので、破損や紛失のトラブルが一切ないとは言えません。
配送中に汚れやシワにならないようにするためには、送り主が梱包方法などに気を付ける必要があります。
また、多くの宅配業者では、美術品などの高価な品物を送る時に加入できる運送保険というものを用意しています。
送り主が任意で入ることができ、万が一、荷物に破損や紛失があった場合に保険金が支払われます。
掛け金は送り主負担ですし、保険を掛けたからといって破損などのリスクそのものは変わりませんが、作家物などの特別高価な振袖なら運送保険に入ることを検討してもいいかと思います。
加入には条件があるので、早めに宅配業者に相談することをお勧めします。
運送保険を掛けたり、着物用の大きな段ボールで送る場合には、普通の宅配便より日数がかかることがあるので早めに手配するようにします。
振袖を送る時に、汚れやシワを防ぐ方法とは?
荷物の梱包は送り主に責任があることですので、汚れやシワを防げるようにしっかり梱包する必要があります。
振袖をできるだけ安全に送るための梱包の方法には、次の2つのやり方があります。
スーツケースや着物バッグでの送り方
振袖の送り方として一番安全なのは、スーツケースのようなしっかりした作りのバッグに入れ、そのまま配送してもらうことです。
スーツケースなら水濡れや汚れから振袖を守ってくれますし、長襦袢や小物一式を一緒に入れることができます。
配送中は縦にした状態で運ばれますので、中で振袖がくしゃくしゃにならないように、付属のベルトでしっかり止める、隙間がないように古タオルなどで埋めるといった工夫は必要です。
また、着物バッグは元々着物の持ち運び用にできていますので、きちんと詰めればシワなどの心配が少なくお勧めです。
布製のものが多いので、水濡れ防止にビニールのカバーを掛けたり、大きなビニール袋に入れて段ボールに梱包して送るとさらに安心です。
段ボール箱での送り方
スーツケースや着物バッグが無い場合には、段ボールに梱包することになります。
振袖・帯・長襦袢は、たとう紙に包んだうえで段ボールに入る大きさに折り、ゴミ袋などの大きなビニール袋に入れて梱包します。
裾除けや着付けに必要な小物などは、大きな風呂敷にひとまとめにすると、小物が迷子になりにくいです。
段ボールはできるだけしっかりした作りのものの方が安心ですが、着物用でなくてもきちんとたたんで入れれば問題ありません。
引っ越し業者では、着物用の段ボールを販売しているところもあるので、振袖を折りたくない場合には購入しても良いと思います。
たとう紙が無い場合は、ネットや呉服店で買うことができます。
振袖の宅配便での送り方、汚れやシワの防止策まとめ
振袖は宅配便で送れる?
・宅配便で送れるが、他の荷物と同じで、特別な配慮がされるわけではない。
・汚れやシワの防止には、梱包に気をつける。
・特別高価な振袖なら、任意で運送保険を掛けることもできる。
振袖を宅配便で送る時、汚れやシワを防ぐ送り方
・スーツケースのようなしっかりした作りのバッグに、シワにならないようにキッチリ詰めて配送してもらう。
・着物バッグに入れ、ビニールカバーをかけるか、ビニール袋に入れて段ボールに梱包する。
・段ボールに梱包する場合は、たとう紙に包んだうえで段ボールに入る大きさに折り、ゴミ袋などの大きなビニール袋に入れる。
・裾除けや小物類は風呂敷に入れてひとまとめにすると良い。
・着物用の段ボールでなくても使えるが、欲しい場合は引っ越し業者などで販売している。