留袖は、結婚式や披露宴で女性親族が着る礼装で、裾に入った華やかな模様に特徴がある着物です。
裾模様には模様の入り方の違いによっていくつかの種類があり、江戸褄模様は留袖の代表的な裾模様と言えます。
留袖の裾模様の種類とそれぞれの違い、年代別のお勧めの留袖についてまとめました。
目次
留袖の特徴である裾模様とは?江戸褄とはどんな留袖のこと?
留袖の特徴である裾模様とはどんなものなのかと、江戸褄の特徴については次のようになります。
裾模様とは?
裾模様とは、留袖を着た時に腰から下の部分に出る華やかな模様のことで、留袖の大きな特徴のひとつです。
裾模様の入る位置や描き方にいくつかのパターンがあり、模様の入り方によって、江戸褄や腰高模様といった種類に分かれています。
裾模様の種類によって、華やかさや雰囲気が多少変わりますが、格の違いといったものは無く、みな同じ留袖です。
江戸褄の特徴は?
江戸褄は、江戸褄模様の留袖のことで、留袖に最も多い裾模様であったことから、留袖のことを単に江戸褄と言うこともあります。
江戸褄模様は、上前身ごろと下前身ごろの褄下(衿先から裾までの部分)に模様が入っているのが特徴です。
現代では、腰高模様のような、模様が多く出た華やかな留袖が好まれるようになり、江戸褄は少なくなってきています。
江戸褄模様以外の人気の裾模様と年代別のお勧めの留袖
留袖の裾模様は、細かく分けるといくつもの種類がありますが、ここでは江戸褄の他にポピュラーな2つの裾模様の特徴と年代別のお勧めについて解説します。
腰高模様
腰高模様と江戸褄模様との違いは、模様の入る位置の高さにあります。
裾付近だけでなく、腰の高い位置まで模様が入るのが特徴で、より華やかで豪華な雰囲気になります。
後ろ掛かり模様
後ろ掛かり模様は、前身ごろに、衽(おくみ)から斜めになるように模様が入り、後ろ身ごろにまで模様が入っているものです。
江戸褄模様と違い、後ろ身ごろにまで模様が入っているのが特徴で、前身ごろから後ろ身ごろにかけて流れるように入った模様が優美です。
年代別のお勧めの留袖は?
かつては留袖の代名詞でもあった江戸褄ですが、模様が少ないため華やかさに欠ける部分があり、最近では腰高模様や後ろ掛かり模様が好まれるようになってきました。
江戸褄模様は、落ち着いた雰囲気が魅力ですので、花嫁花婿の祖母など、年代が60代以上の人にお勧めです。
腰高模様や後ろ掛かり模様は、50代くらいまでの世代に幅広く着られますが、花嫁花婿の母として着る場合には、派手な色は避け、古典な模様のものがお勧めです。
留袖の江戸褄とは?裾模様の種類の違いと年代別のお勧めのまとめ
留袖の特徴である裾模様とは?
・留袖を着た時に腰から下の部分に出る華やかな模様のことで、留袖の大きな特徴のひとつ。
・模様の入り方によって、江戸褄や腰高模様といった種類に分かれているが、格の違いといったものは無く、みな同じ留袖。
江戸褄の特徴は?
・江戸褄は、江戸褄模様の留袖のことで、留袖に最も多い裾模様であったことから、留袖のことを単に江戸褄と言うこともある。
・江戸褄模様は、上前身ごろと下前身ごろの褄下(衿先から裾までの部分)に模様が入っているのが特徴。
江戸褄模様以外の人気の裾模様
・裾付近だけでなく、腰の高い位置まで模様が入るのが特徴で、より華やかで豪華な雰囲気の「腰高模様」。
・前身ごろに、衽(おくみ)から斜めになるように模様が入り、後ろ身ごろにまで模様が入っている「後ろ掛かり模様」。
年代別のお勧めの留袖は?
・江戸褄模様は、落ち着いた雰囲気が魅力で、花嫁花婿の祖母など、年代が60代以上の人にお勧め。
・腰高模様や後ろ掛かり模様は、50代くらいまでの世代に幅広く着られるが、花嫁花婿の母として着る場合には、派手な色は避け、古典な模様のものがお勧め。